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研修医からのメッセージ

常に一番の味方でいてくれて、
そのおかげで初期研修生活がより豊かなものになった。

麻酔科 上平菜月 先生
(令和5年度初期臨床研修修了)

初めまして。上平菜月と申します。

わたしは鳥取大学医学部附属病院の自由選択プログラムにて初期研修を行いました。研修中に妊娠、出産を経験し、今は鳥取大学医学部附属病院の麻酔科にて後期研修をしています。

わたしは研修病院にあまり大きなこだわりがなく、何気なくこのプログラムを選びました。4月に初期研修を開始し、1年目の1月に妊娠がわかりました。妊娠したことを卒後臨床研修センターや当時研修していた診療科に報告すると、その日のうちから当直業務を日勤業務に変更してもらえることになりました。医師として未熟な初期研修医中のうちの妊娠には賛否両論あると思いますが、妊婦、母親となって行ったその後の初期研修の期間、どの診療科からもたくさんの気遣いと優しい言葉を頂いて、無理することなく初期研修を終えることができました。特に、卒後臨床研修センターには急な休みやローテートの調整などたくさん迷惑をかけてしまいましたが、常に一番の味方でいてくれて、そのおかげで初期研修生活がより豊かなものになりました。

初期研修病院を悩んでいる皆さんはぜひ、その病院が自分にあっているか、毎日快適に過ごせそうかどうか考えてみてください。救急外来で診る疾患や、当直の回数などは判断材料としてよくいわれますが、当直明けの勤務体制、研修医室の有無、卒後臨床研修センターのような事務室の存在など、そういった生活面が整っていてこそ、日々の診療業務や勉強がはかどると思います。たった2年の初期研修ですが、長い医師人生の大切なスタートの2年間です。自分を大切に、悔いのない初期研修生活を送れる病院を探してみてください。そして、興味のある方はぜひ、鳥取大学医学部附属病院に見学に来てくださいね。皆さんにお会いできるのを楽しみに待っています。

慣れない施設も仕事も人間関係も
全て同僚に恵まれたおかげで乗り切ることが出来た。

眼科 佐治一郎 先生
(令和4年度初期臨床研修修了)

私は他大学出身で卒業後地元に戻り、鳥取大学病院で初期研修を行いました。このメッセージをご覧の方にも他大学在籍で地元での初期研修を考えている方もいると思います。他大学にいる場合、鳥取に帰ろうと思っても初期研修病院の情報が極めて入手しづらい状況にあると思います。ネット上の情報はあっても口コミの情報は全く入りませんし。

そんなみなさんの助けになるよう、私の初期研修期間のことを述べたいと思います。

私の場合、詳しいことはよくわからないけれど、とりあえず大学病院なら安心して研修できるだろうという理由で選びました。始める前は研修医のほとんどが鳥大出身者なので他大学出身の自分がうまく馴染めるかなというのが不安でした。やはり大学病院としては研修医数が少ないのが残念なところですが、その分他大からやってきた人たちは歓迎される雰囲気があり、お互いの距離も近くすぐに馴染むことが出来ました。慣れない施設も仕事も人間関係も全て同僚に恵まれたおかげで乗り切ることが出来ました。

私が修了した自由選択プログラムに関して良かったところは、ある程度の期間、市中病院でも研修を行うことができることです。初期研修病院を考えるにあたり、まず大学にするか市中病院にするかが悩ましいところだと思います。しかし最初に市中病院に在籍してしまうと、他病院に行ってみたいと思っても関連病院は限られています。その点鳥大病院では山陰地区の大半の病院が研修協力施設となっているので選び放題です。つまり鳥大病院の初期研修プログラムでは大学と市中病院のいいとこ取りが可能で、初期研修を始めた後に評判の良い他病院に短期出向してみるということもできます。

したがって迷っているなら鳥取大学病院をおすすめします。

何度となく励まし、話を聞いてもらえる同期の存在は
自分を支えてくれる心強い味方。

泌尿器科 神澤和慶 先生
(令和5年度初期臨床研修修了)

皆さんこんにちは。
私は山陰たすきがけプログラムで研修させて頂いた神澤和慶と申します。1年目は松江市立病院、2年目は鳥取大学病院にて研修を行いました。

診断から治療、術後フォローまで幅広く臨床に関わりたいという思いがあり、将来的には泌尿器科に進もうと考えています。

また、鳥取大学泌尿器科には学生時代から不思議と縁があり、泌尿器科に進むのであれば鳥取大学で働きたいという希望から当院での研修プログラムを選択しました。

私は学生時代、どこで研修すれば良いか大変悩んだ経験があります。しかし、現在では当院での研修は自信をもってお薦めすることができます。その理由として、まずは研修を行う上で欠かすことのできない多くの同期の存在があります。初期臨床研修が始まった当初、カルテの使い方や日々の当直業務などわからないことばかりで挫けそうになる瞬間が何度もありました。そんな時に何度となく励まし、話を聞いてもらえる同期の存在は自分を支えてくれる心強い味方でした。多くの同期と研修生活を過ごし互いに切磋琢磨できる環境が鳥取大学には備わっていると感じています。

また、研修医が所属する卒後臨床研修センターも研修医にとって心強い味方です。こちらでは様々な手続きや日々の業務の相談ができます。現在は新型コロナウイルスの影響もあり休日や夜間に緊急の連絡が必要になる時が多々あります。そんな時に例え夜中であっても連絡を取ってくださる先生が在籍しており、翌日まで不安を残すことなく安心して日々の業務に取り組むことができています。非常に恵まれているなと感じる日々です。

研修生活を送る上で大切にしている価値観は人それぞれだと思いますが、日々の研修や勉強に集中できるのは周囲の支えがあってこそだと自分は感じています。そして、当院での研修には心強い環境が整っています。鳥取大学出身の方はもちろん、他大学出身の方も当院での研修を是非ご検討いただけたらと思います。また、自分自身このような恵まれた環境に感謝し、これからも幅広く臨床の現場に関わっていけるように、日々努力を重ねていきたいです。

医師として生きていく上で
今後何度も出会う疾患への対応を重点的に学べる。

第一内科 倉田康平 先生
(令和5年度初期臨床研修修了)

鳥大病院初期研修医2年目の倉田康平と申します。私は山陰たすきがけプログラムを選択し、1年目は松江赤十字病院、2年目を鳥大病院で研修させていただきました。

今回はこのたすきがけプログラムの魅力をメインにお話したいと思います。

まず、たすきがけプログラムの良さは何と言っても市中病院と大学病院の両方で1年間じっくりと研修が出来るところです。

市中病院はcommon diseaseの症例が多く、医師として生きていく上で今後何度も出会うであろう疾患への対応を重点的に学べるという点が大きな魅力の一つであると私は考えています。

私がたすき先として選んだ松江赤十字病院では、救急外来研修/当直で数多くの患者さんの初期対応を任せていただきました。上手く対応できなかった等の苦い思い出はたくさんありますが、1年目から大変貴重な経験を積ませていただき、今後の医師人生の基盤を作っていただいたと思っています。

もちろんたすき先の病院は他にも多数、山陰のみならず関西にもあり、病院毎に特色がありますので、たすきがけプログラムを考えておられる方は見学に行くなどして、ぜひ自分に合った病院を選んでみてください。

これに対し、大学病院は市中病院では診られない希少疾患を経験しやすいこと、カンファレンスや勉強会といった学びの場が数多く提供されることが魅力の一つだと私は考えています。大学病院は研究機関という側面もあり、最新の治療や考え方をいち早く取り入れることが出来るのは大きな強みです。したがって、市中病院でcommon diseaseの臨床経験を積み、それを活かしつつ大学病院で学びを深めていくという流れが描けるのがたすきがけプログラムの大きな特長だと私は考えています。

また、たすきがけ以外にも鳥大病院の研修プログラムには多数の選択肢が用意されており、自分の将来の希望に沿ったプログラムを選択できるのも大きな魅力です。ぜひ鳥大病院で研修生活を送ってみませんか?心よりお待ちしています。

医学が社会の治安維持や福祉の向上に寄与している、という点に魅力

放射線科 保手浜裕之 先生
(令和5年度初期臨床研修修了)

初期研修医2年目の保手浜裕之と申します。

医学生の皆さんは、実習や病院見学などで、いろいろな先生方から「あなたはどの診療科に進みたいの?」と質問されることが多いのではないでしょうか。

私はその際いつも、「法医学に進みたいと考えています」と答えていました。法医学志望の学生は全国的に見ても少ないでしょうから、この回答をするたびに各先生から驚かれました。

私が法医学に興味を持ったきっかけは、大学2年生で法医解剖の業務を見学した時でした。業務の特性上、体力のみならず精神的にもシビアな面があり、敬遠されがちな分野ではありますが、医学が社会の治安維持や福祉の向上に寄与している、という点に魅力を感じた私は、その後も法医学のセミナーや学会などにも参加し、高学年の頃には、進路の選択肢として法医学を考えるようになっていました。

6年生の夏季休暇の時に、法医学を学びたい、ということを本学法医学講座の飯野守男教授にお伝えしに伺ったところ、先生からは意外な言葉が返ってきました。それは、「臨床を知らずして法医学は深められない。法医学を勉強する前に、初期研修が終わった後も継続して臨床医療に携わり、臨床の知識を十分に勉強しなさい。診療科は問わない。どんな分野でも法医学に役立つはずだ。」という言葉でした。私のような法医学志望の者は、初期研修終了後、すぐに法医学の教室に所属するものだと思い込んでいましたので、先生のその言葉は目に鱗でした。

先生のご教示を受け、将来の進路を考え直しているうちに、放射線科を専攻するのはどうだろうか、と思うようになりました。というのも、放射線科では全身の臓器疾患の画像所見を学ぶため、幅広い臨床知識を得ることができますし、近年では死後画像診断(Ai:Autopsy imaging)といった法医学への活用も注目されてきていたからです。

実際、初期臨床研修で放射線科の研修を行いましたが、画像から多くの情報を拾い上げ、その患者さんの病態を推測したり、診断に結びつけたりするプロセスは、法医学における死因究明と似ているものを感じ、非常に面白いと感じました。また、本院放射線科の藤井進也教授にも「ぜひ本院の放射線科で学び、その知識を法医学に活かしてほしい」と後押しいただいたこともあり、放射線科への入局を決めました。
少し話は戻りますが、今でも当直明け休みや休日など、時間が空いた際には法医学教室にお邪魔し、司法解剖・検案に携わらせていただいています。もちろん当院以外で研修をしていてもこのような活動はできたかもしれませんが、当院で初期研修をしていたからこそ、より密な関わり方ができたではないかと思っています。

臨床研修プログラムの中で、基礎医学の教室と直接的な関わりを持つ場面は多くないですが、大学病院で研修をしていると、各教室とのつながりを持ちやすくなると思います。基礎医学への進路を考えている方は、大学病院での研修もぜひご検討ください。